[ACR 2010] 米国リウマチ学会・年次集会
2010年11月7日~11日 Atlanta U.S.A.
TNFα阻害薬は関節リウマチ患者の心血管リスクを低下させるか
van Sijl AM氏ら
Jan van Breemen Institute, Amsterdam, Nederland
関節リウマチ(RA)患者は慢性的な炎症反応を伴っており、その結果として心血管イベント発症リスクが上昇する。近年RA治療に使用されるようになったTNFα阻害薬は強力な抗炎症作用を有しており、RA患者の心血管イベント発症リスクを軽減できるのではないかと考えられる。こうした背景の下、オランダのvan Sijl AM氏らは、TNFα阻害薬を使用することで、RA患者の心血管イベント発症リスクが抑制されるか否かを検討し、その結果を報告した。
超早期の関節リウマチ患者ではタイトコントロールによって長期寛解が期待
Marloes Vermeer氏
University of Twente and Medisch Spectrum Twente, Nederland
関節リウマチ(RA)患者の治療のゴールは寛解である。この治療目標を達成するためにはタイトコントロールが求められ、具体的には①全身の疾患活動性のモニタリング、②疾患活動性に応じた治療薬の選択、③事前に設定した治療目標の達成を目指すことになる。しかし日常臨床では、こうしたタイトコントロールを実施するのは容易ではなかった。こうした背景のなか、オランダのVermeer氏らは、実地臨床において超早期RA患者を対象に、タイトコントロールを2年間にわたり行うプロスペクティブ観察研究を実施し、その結果を報告した。