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学会レポート 世界各国の学会で発表された医療情報を掲載しています。

海外[EULAR 2010] 欧州リウマチ学会

2010年6月16日~19日 Rome, Italy

インフリキシマブ投与によりDAS28<3.2が半年以上持続した患者の約半数は2年間の休薬が可能

田中良哉氏
産業医科大学医学部第一内科教授

関節リウマチ(RA)治療の最終的な目標はドラッグフリー寛解である。わが国で実施されたRRR試験では、RA患者にインフリキシマブ(IFX)とメトトレキサート(MTX)を投与し、低疾患活動性が持続した患者ではIFXフリー寛解が得られかどうかが検討されている。今回、同試験の2年後までの中間解析結果が、産業医科大学教授の田中良哉氏から報告された。

RRR試験では、IFX+MTXによる治療を行い、低疾患活動性(DAS28-ESR<3.2)が24週間以上持続している18歳以上の患者のうち、患者同意が得られた114例でIFX投与を中止し、その後の経過が観察されている。主要評価項目は、低疾患活動性の持続率と、総シャープスコア(TSS)の年間変化量が0.5ポイント未満の患者の割合である。1年後の解析では、解析対象となった102例のうち56例(55%)で低疾患活動性が持続し、そのうち44例(43%)では臨床的寛解(DAS28-ESR<2.6)が得られていた。

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ACR/EULARの新しいRA分類基準の予後予測能は良好

Jaap Fransen氏ら
オランダ・Radboud大学医療センターリウマチ科

昨年秋のACR2009では新しい関節リウマチ(RA)の分類基準が発表されたが、この分類基準を関節炎発症早期のRA未確定例に適用した場合、その後のRA発症をどの程度予測できるかに大きな感心が集っていた。今回のEULAR2010では、オランダのJaap Fransen氏らが、2年後の予後予測能を旧診断基準(ACR1987)と比較検討した結果を報告した。

対象はライデン大学医療センターの患者コホートに登録された早期関節炎患者である。関節炎が1関節以上にあり、発症2年未満、1993~96年の期間に登録された566例のデータを解析し、2年後にRAと判定できる「遷延性の関節炎」または「骨びらん」の発症予測能を検討した。

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