メニューへジャンプ 本文へジャンプ
本文の開始

学会レポート 世界各国の学会で発表された医療情報を掲載しています。

海外[ESMO 2010] 欧州臨床腫瘍学会

2010年10月8日~12日 Milan, Italy

IPASS試験最終報告:ゲフィチニブと化学療法で非小細胞肺癌患者の全生存期間に有意差なし

Chin-Hsin James Yang氏ほか
National Taiwan University Hospital, Chinese Taipei

IPASS(IRESSA Pan-Asian Study)試験は、進行非小細胞肺癌(NSCLC)の1st-line治療としてEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)であるゲフィチニブ単独とカルボプラチン+パクリタキセル併用の有効性と安全性を比較検討した第III相試験である。同試験の最終解析結果を台湾のYang氏らが報告した。

IPASS試験の対象は、化学療法の治療歴がなく、非喫煙もしくは軽度の喫煙経験者で、腺癌、ステージ3B/4のアジア人NSCLC患者である。対象はゲフィチニブ投与群(609例)あるいはカルボプラチン+パクリタキセル投与群(608例)に無作為に割り付けられ、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)が、副次評価項目として全生存期間(OS)が比較検討された。すでにPFSについてはゲフィチニブ群で有意に延長することが報告されており、今回はOSに関する最終報告となる。

続きはこちら

進行非小細胞肺癌ではゲムシタビン+シスプラチンにソラフェニブを併用するとPFSが延長(NExUS試験)

U. Gatzemeier氏ら
Hospital Grosshansdorf, Germany

NExUS試験はステージ3B/4の非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象に、1st-line化学療法としてゲムシタビン+シスプラチンにソラフェニブを併用した場合の有効性と安全性を、プラセボを併用した場合と比較検討した第III相試験である。

ドイツのGatzemeier氏は同試験の結果を報告した。 なお、進行NSCLC患者を対象に、カルボプラチン+パクリタキセルにソラフェニブを併用した場合の有用性を検討したESCAPE試験の層別解析では、扁平上皮癌患者において、ソラフェニブ併用群ではプラセボ併用群に比べて全生存期間(OS)が短縮した。そのためNExUS試験では2008年2月以降、扁平上皮癌の症例を除外した。その結果、登録患者904例のうち、扁平上皮癌患者132例が除外され、有効性解析対象は772例、安全性解析対象は769例となった。

続きはこちら

ページの終了