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学会レポート 世界各国の学会で発表された医療情報を掲載しています。

海外[ERA-EDTA 2016] 第53回欧州腎臓学会・欧州透析移植学会

2016年5月21日(土)~24日(火) Vienna

骨ミネラル代謝異常のガイドライン遵守状況――EURODOPPSの結果から

IMPLEMENTATION OF GUIDELINES ON MINERAL BONE DISEASE IN EUROPE, RESULTS FROM EURODOPPS

Sophie Liabeuf氏
Amiens University Hospital, FRANCE

透析患者をはじめとする慢性腎臓病患者では、血清中のカルシウム、リン、副甲状腺ホルモン、25-ヒドロキシビタミンD濃度が異常値を示す頻度が高く、生命予後と関連していることが知られている。近年、多くの骨ミネラル代謝異常の診療ガイドラインが発表され、総合的なアプローチが進められているが、欧州の腎臓病専門医のガイドライン遵守状況に関する調査は行われていない。

フランス・Amiens University HospitalのSophie Liabeuf氏は、欧州7カ国で実施されたEURODOPPS のPhase 4 試験 (2009-2011)に参加した透析患者6,317例を対象として、KDIGO (Kidney Disease Improving Global Outcomes)およびERBP (European Renal Best Practice)のガイドラインの目標値の達成状況を調査した。目標値は血清カルシウム値8.4~10.2 mg/dL, リン値3.5~5.5 mg/dL, 副甲状腺ホルモン値150~600 pg/mL, 25-ヒドロキシビタミンD 濃度>30 ng/mLである。

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糖尿病透析患者の心血管死の予後予測因子としての糖化マーカーの重要性

PROGNOSTIC IMPORTANCE OF GLYCATED MARKERS ON CARDIOVASCULAR MORTALITY IN HEMODIALYSIS PATIENTS WITH DIABETES MELLITUS

Ana Bulatovic氏
Zvezdara University Medical Center, SERBIA

末期腎不全(ESRD)を伴う糖尿病患者は、心血管疾患の罹患率と死亡率の上昇が認められる。Ana Bulatovic氏は、糖尿病の進展における糖蛋白の病態生理学的意義を明らかにするために、糖尿病透析患者の死亡の予測因子としての糖蛋白の有用性について検討した。

対象は慢性血液透析(HD)を受けている糖尿病患者40例 [平均年齢 61.2+12.8 歳, 男性26/女性14; 2型糖尿病80%; 糖尿病と診断された後の期間中央値(IQR) 15(3)年、血液透析期間 2(6)年]で、36カ月にわたって死亡率を前向きに観察した。グリコアルブミン(GA)はELISA法で、グリコヘモグロビンA1c (HbA1c)は免疫化学法で定量し、GA>10% およびHbA1c>6.5%を血糖コントロール不良と評価した。BMI、腹囲、心血管疾患の既往、標準化透析量(Kt/V), エリスロポエチンの投与量も調査した。

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