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学会レポート 世界各国の学会で発表された医療情報を掲載しています。

海外[ACR 2009] 米国リウマチ学会・年次集会

2009年10月17日~21日 Philadelphia U.S.A.

関節リウマチ:初期から末期まで理想的な治療を行うために
ACR/EULARの新しい診断基準

まず、英国Leeds大学のPaul Emery氏は、なぜ新しいRAの診断基準が必要なのかについて論じた。1987年に作成されたACRの診断基準は朝のこわばり、皮下結節、X線所見の変化を重要視しているが、関節炎が発症してから早期の段階で診断した場合にはRA診断精度は低下する。例えば、症状の持続期間12週間以上の場合には95%であった診断精度は、12週間以下の場合には55%、6週間以下の場合には30%に低下するという報告もある。その一方で最近ではTNF製剤を用いて早期から寛解を導入することで治療を中止できる可能性、さらにはRAと診断される前から治療を開始することでRAへの進行リスクを低下しうることも報告されている。こうした知見からEmery氏は、早期から治療を開始するための診断基準が必要だと結論した。

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LITHE試験:トシリズマブは関節リウマチ患者の2年後のX線所見の進行を抑制、身体機能を改善

Roy M. Fleischmann氏
Metroplex Clinical Research Center, Dallas, Texas, USA

LITHE試験は、関節リウマチ(RA)患者を対象に、トシリズマブ4mg/kg、8mg/kg投与時の有効性と安全性をプラセボと比較検討する試験である。今回、米国のRoy M. Fleischmann氏は、本試験の2年後までの成績を報告した。 LITHE試験の対象は中等症から重症、メトトレキサート(MTX)で効果不十分のRA患者である。対象はMTX併用下でトシリズマブ8mg/kg群(399例)、4mg/kg群(399例)、プラセボ群(392例)に無作為に割り付けられ、1年間追跡された。治療効果が不十分な場合にはレスキュー治療が認められ、プラセボ群ではトシリズマブ4mg/kgが、トシリズマブ4mg/kg群ではトシリズマブ8mg/kgが投与された。

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