白米摂取量が多いほど2型糖尿病のリスクが上昇
2012年4月27日
白米の摂取量が多いほど、2型糖尿病の発症リスクが高まる可能性があるという研究結果を、米国ハーバード公衆衛生大学院の研究者らが発表した(BMJ. 2012 Mar 16 [Epub ahead of print])。著者らは、2012年1月までに出版されMedlineとEmbaseに掲載された研究論文の中から、ベースライン時に糖尿病ではないと自己申告した集団を追跡して白米摂取と2型糖尿病との関係を検討した4件の前向きコホート研究を抽出し、メタ解析を行った。研究には、アジア(中国、日本)と西洋(米国、オーストラリア)の7コホートが含まれていた。
4~22年にわたる追跡期間中、352,384例中13,284例が2型糖尿病を発症していた。中国人と日本人は、米国人やオーストラリア人と比べ、白米の平均摂取量が多かった。アジア人においては、白米の最低摂取群と最高摂取群を比較したところ、最高摂取群では糖尿病の相対リスク(RR)が1.55(95% CI: 1.20-2.01)であった。一方、西洋人における同様の比較では、最高摂取群における糖尿病のRRは1.12(95% CI: 0.94-1.33)で、アジア人と西洋人のリスク差は有意であった(p for interaction=0.038)。4研究全集団を対象とした用量反応メタ解析では、白米摂取1日1皿増加当たりの2型糖尿病のRRは1.11(95% CI: 1.08-1.14)であった。
結論として、白米摂取が増加すると、特にアジア(中国、日本)において、2型糖尿病の発症リスクが上昇することが示唆された。
医学ライター・喜多さくら


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